すずやのメルマガ
隣町にもの凄く年季の入った平屋の居酒屋があります。
僕は下調べをしてからじゃないと入れない性質なのですが、
そのお店は看板も何もなく、唯一の手がかりは赤提灯のみ。
ネットでいくら探しても情報が出て来ません。
ある日、一軒目で程良くアルコールが回っていたので、
酔いに任せて暖簾をくぐってみました。
そこは、自宅の玄関にカウンターと焼き台を設置したような空間。
すぐ奥は居間になっており、奥さんがテレビを見ています。
つくねを頼むと、どう見ても冷凍食品のような丸い肉団子。
炭火をうちわで仰ぐと、テーブルに灰がもうもうと降り注ぎます。
ご主人はお年を召されていて、注文の内容をよく覚えていません。
日本酒を頼むと、残り少なかったので別の銘柄を足しています。
なんて言うか、ドリフのコントに出てくるようなお店でしたが、
僕はすっかり気に入ってしまいました。
そしてこういうお店が潰れずちゃんとやっていけてるところに、
常連客の強さや商売の奥深さを垣間見ました。
何を見習っていいかはさっぱり分かりませんでしたが、
とにかく明日からも頑張ろうと思った店長の杉山です。